棺代わりの白い段ボール箱を積んだタクシーから見えるのは、9月5日、月曜日の朝の街の風景。(前回から続いています)
そこそこ混んでいる首都高。日当たりからして、きょうは暑くなりそう。
ここ1ヶ月半くらい、何度もタクシーで空豆さんと通った道だけど、この時間帯に通ったことはなかったな。このあたり混むんだな、高速と下道とどっちがいいのかな。
あ、いや、空豆さんを運ぶのはもうこれが最後か。混雑とかどうでもいいか。
11時頃に部屋につくと、すぐにクーラーを入れ、涼しそうなところに空豆さんの棺を置き、遺体の周りに冷凍庫の中の保冷剤各種を置いて冷やします。保冷剤で包んだとしても、保つのは2-3日って言ってたなあ。水曜、遅くても木曜までか。
目の前にあるのは昨晩からの戦いの跡。いろんなものが散らかったまま。えーと、まずは汚れたクッションを洗って・・・いや待て、誰が使うんだそれを。洗いものは後でもいいだろ。
なんだろう、自分としてはかなりな大事件が起きてるんだけど、放心しちゃって何かボケてる感じ。寝てないのもあるし、昨日の朝以降、自分も食事してないからお腹も空いてるんだけど、食べる気もしない。
箱の中の空豆さんを見る。なんか、動き出しそうな気がする。いまさっき、心音が止まる瞬間に立ち会ったのに、そこにまだ空豆さんがいる感じ。
んーと、何をすればいいんだ? 誰かに伝えた方がいいのか? 誰に?
こんな感じで頭が回らないのです。
夜に外で仕事の予定があったので、それはキャンセルせずそのまま行くことにして、それまでの時間、空豆さんの居場所だけ作ってあげようと思って、部屋のもろもろを動かし、ダンボール箱の置き場所を決め、飾る花を買ってきました。
ふう。
夜帰ってきても、何もする気がしない。犬友だちで連絡先がわかる方には直接お知らせ。せたびぃのTwitterとFacebookにもお知らせ。
ただただ、放心状態。空豆さんの遺体のそばでボーッとしてる。
火葬の手配とかしなきゃいけないんだろうけど、スマホにはいろんな通知がきてるっぽいけど、もう、なにもしたくなし。
- 7月22日(金)初回の通院
7月26日(火)血液検査→緊急入院 - 7月30日(土)退院
- 8月3日(水)通院検査・順調
8月10日(水)通院検査・不調
8月12日(金)深夜に嘔吐・下痢
8月13日(土)2度目の入院 - 8月15日(月)CT&内視鏡検査
8月16日(火)輸血・面会・ICU
8月17日(水)面会・ICU - 8月19日(金)面会・通常ケージ
8月20日(土)抗がん剤治療開始
8月21日(日)輸血・面会・ICU - 8月24日(水)面会・通常ケージ・点滴無し・2回目の抗がん剤
- 8月25日(木)輸血・退院
- 8月27日(土)通院検査・増量のため400kcal/日を目指す
- 8月31日(水)通院検査・3度目の入院
- 9月1日(木)輸血・骨髄検査
9月3日(土)夕方退院 - 9月4日(日)何も食べなくなる 23時台に嘔吐しながら倒れて呼吸が止まる
- 9月5日(月)明け方まで嘔吐・下痢が続く
- 9月5日(月)9時頃死去
- 9月5日(月)帰宅